地域包括ケアのセミナーの様子
2023年2月24日に地域医療に関するセミナーが飯舘村で行われました。今回のセミナーの趣旨は村民との話し合いの場を設けていくということです。再生の会をはじめ笹川保健財団の喜多先生、飯舘村の医師の本田先生や看護師さん、医療従事者が一同に集まって行われたセミナーとなりました。
私個人としては非常に有意義なセミナーだったのですが、参加関係者からはいまいちセミナーの趣旨が伝わらなかったという声もあがっていたんです。まあそれもそのはず、今回のセミナーは運営側からの提案もありませんし、具体的な議題もありません。村民の意見をまとめるようなこともありませんでした。
実は、このふんわりしたところが非常に重要で、こちらでどんなプロジェクトを提案、発案しても問題点や課題はいっぱい出てきます。当然、不満の声も上がり続けるでしょう。ではこうしたらいいのではないかという堂々巡りをしても意味はありません。この村に必要なことは震災やコロナの影響で失われた村民同士のコミュニケーションを取り戻すことなんですね。原発の影響で非難した人が帰村しない、コロナで人に合えない、行政区での総会や話し合いが長いこと行われなかった等、コミュニケーション不足によって、心配と不満と不安が混在している状態であったんだと思います。こういった背景を考慮したうえで、まず話をしよう、色んな人の話を聞こう、顔を合わせようということしたほうがいいのではないかということなんです。
会場ではオンラインの配信をされていて多くのオーディエンスがいたように思います。村長もいましたし、健康福祉課の石井課長もいました。
そんな中で、地域包括ケアの根本的な部分を考えてみると、飯舘村のような村において
医療や健康福祉を独立した組織で考えない
業種を超えて地域全体で考えていく必要がある
ということが非常に重要だと思います。というのは、それは介護の部分なのか医療の部分なのか、解決するには医療従事者だけがいればいいのか、訪問先の雪かきはどうするのか等。つまり小さな村の仕事において、一つ一つの仕事に大きな線引きはできないということなんです。これは私の仕事じゃありませんって言えないんですよね。なんて言ってもやってくれる人がいませんし、できる人間でやるしかない。介護は介護、農業は農業ではなくて、職種の垣根を越えてやっていかなくてはならないんですよね。もちろん資格は大事です、経験は大事です。しかし、やらなきゃならないことはやらなきゃならないです。たとえそれが自分の専門外のことであってもです。飯舘村の高齢化というのはそれほど切迫している状況だと考えています。
今回のセミナーは第一回目ということで今後2回3回とまた違った形で開催してくださいという要望をみんなの前で田尾さんにしてみたのですが、長田さんあたりにやってもらいたいと断られたので近々第2弾をやりたいと思います。
今日はこの辺で!!
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