児童養護施設 いわき育英舎へ
一般社団法人阿武隈クラブとしては初めての訪問という形での支援となります。田久さん、長い時間お相手していただいてありがとうございました!!
施設長の田久さんに養護施設の現状や、社会的な背景、社会福祉における変遷などをお伺いしました。私もこういった支援をするまでは養護施設に関してあまり情報がなく、実際に支援をするとなってから関心を持って情報収集をしてみました。調べてみると結構愕然とする実態です。簡単に紹介してみると、
・全国の養護施設にいる子供の数は約24000人くらい(養護施設に入れない子供もいますので、実際はもっといます)
→小学校一校あたりの全国児童数が323人なので、つまり74校の児童すべてが養護施設にいる現状
・養護施設の数は600程度
・虐待の可能性の高い子供が非常に多い
→障害や低所得、子供にかかる労力が多いほどその可能性が高くなっていくとのこと
等々。突っ込んだ話は今日はしませんが、この施設に限らず全体として理解していただければと思います。
みなさんはこの数値や実態をどう思いますかね?!田久さんの話では、だんだん社会的な補償や施設と里親との協調性等の面で以前よりは改善していっているとのことでしたが、やはりまだまだ課題は多いとのことでした。加えてコロナの影響などで外に出ての実習などの機会がなくなり、コロナの影響はこういうところにもあるんだとか。
ここからは私見になりますが、こういう実態を受けて我々が何をするべきかを考える必要がありますね。そもそも、この子供たちの環境は大人が作ったという結果になります。時代が変わり、思想が変わり、習慣に変わり。新たな問題が身の回りにいっぱいあるんですよね。例えば、年金や老後の問題で騒いでいる世論なんかがありますが、年金をもらうまでに時間はいっぱいあったはずです。これは未然に対策ができたことですのでそこは自身の責任で対処するべきではあると思いますが、子供は違います。経験値もない、経済力もない、少子化で子供もいない時代に子供に対する保証もない。年金をもらう人はその子供に支えてもらうはずなのに・・。
会談の中で、私が気になったのは18歳で退所した子供たちですね。一番のネックは経済力です。子供の手当ては子供の物なので、入所から退所までの手当てはもちろん本人に返還されるものなんですが、入所以前の手当てはあてにできなそう。つまり、入所した時期が遅いともらえる手当がない子供もいます。特に高校生なんかだと社会出るのにほぼお金がありません。そういったことがないように政策なんかがあるみたいなんですが、まだまだ不十分。自立を目指して仕事をしている田久さんもその辺を何とかできないものかということで、養護施設と里親の協力路線を模索しているんだとか。
本当にキリのない話になってしまうので、また別な機会を設けてブログにアップしていこうとは思いますが、大人の我々ができる支援というのは半分罪滅ぼしの側面があるのかもしれません。こんな時代を作ってきたわけですからね。今回、田久さんには飯舘村でやっている活動で養護施設の子供たちが参加できるようなイベントをいくつか紹介してきました。何かの縁ですから、たくさんのかかわりを持って、村全体でいろんなプロジェクトが生み出せればいいなと思います!!
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